血圧の新基準【人間ドック学会】VS【高血圧学会】

ドクター

血圧の新基準値が人間ドック学会より発表されると日本高血圧学会は「高血圧治療ガイドライン」の改訂作業を進めているため高血圧の判定基準は、今までの140/90mmhg以上で変更はありません!と発表しました。

もともと人間ドック学会と高血圧学会で血圧の基準値が違うというのも問題ですが、ますます解りにくくなってきました。ここでは血圧の新基準値について考えてみたいと思います。

人間ドック学会が血圧の新基準値を発表

まず血圧の新基準を発表したのは人間ドック学会と健康保険組合連合会です。2014年4月4日に147/94mmHgを新基準値と考えこの数字を越えない場合は正常とするエビデンスを提示したのです。

今までの基準値が、140/90mmHgを上限としていたので、基準値が緩やかになったと解釈する方も多いと思います。これは150万人分のデータの中から、健康な人のデータを分析した結果、収縮期血圧の上限が147mmhgで、拡張期血圧の上限が94mmhgだったことが根拠とされています。

日本高血圧学会が人間ドック学会の新基準を否定

日本高血圧学会は、世界的に基準値とされている上限140/90mmHgの基準値を守ることの重要性を強調した発表を行いました。 人間ドック学会の新基準値(147/94mmHg)を受けて多くのメディアが新基準値が緩和されたと報道され、その後、高血圧学会がそれを否定したことから、医療現場でも混乱があったようです。

しかし、高血圧学会の講演でも使えるパンフレットには、新基準の147/94mmHgに×印がつけられ、あくまでも140/90mmHgを上限とする基準値が表示されています。 なお、高血圧学会の高血圧基準に関するパンフレットは、コチラでダウンロードできます。

血圧の新基準値を信頼できるか?

現状では、人間ドック学会が147/94mmHgを上限、高血圧学会は140/90mmHgを上限としていますが、医療現場の内科医師は両方の学会に属している方も少なくありません。 実際の医療現場では、高血圧学会のガイドラインで治療が行われているようですが、私たち高血圧患者は、どちらを信じたら良いのでしょうか?

これは余談になりますが、ある有名な内科医の講演で、こんなことを言っていました・・・

昔は(約30年前)高血圧の基準値が、180と160を上限とする時代があった。しかし数年ごとに高血圧の基準値が見直され、気が付くと140/90mmHgになったいました。今まで血圧が150で薬は必要ないとしていた人が、次々と降圧剤を使い出し、驚くほど医療費がかかるようになってしまった。

この基準値が改定されるたびに儲けるのは製薬会社だか、医療費がここまで増えると健康保険の負担が大きくなりすぎて、いずれ破綻してしまうかも知れません。本当の血圧の基準値は、誰がどのように決めるのか正しいのか疑問でなりません。

・・・このような話をされたのを思い出しました。

この時は気にもせずに聞いていたのですが、実際に自分が高血圧になってみると血圧の基準値によって薬を処方されるのは大きな問題であると実感しています。

もし血圧の基準値が人間ドック学会のいう147/94mmHgが上限であれば、私は薬を辞めていいことになります。逆に日本高血圧学会がいう140/90mmHgが上限ならば、薬を辞めるかどうか微妙な判断となります。

また日本高血圧学会では、糖尿病患者の血圧コントロールの指標を収縮期(最大)血圧130mmHg、拡張期(最小)血圧80mmHgとしています。こうなると降圧剤を飲まなくてすむ人は少なくなるでしょう。

結論は解りませんが、血圧の基準値というものは難しいものだと改めて感じました。とりあえず高血圧学会の新基準値を参考にするのが安全な治療法になるのではないでしょうか?



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