タバコの煙を吸い込むとタバコに含まれるニコチンが体内に吸収されます。
すると交感神経を刺激し抹消血管が収縮するために血圧が急上昇します。
1本吸うと10~20mmhgくらい血圧が高くなり、その状態が15分以上続きます。
吸う本数が多ければ、血圧の高い状態が長く続くので危険性が高くなります。
また同時に一酸化炭素も体内へ吸収されます。
血液は全身の細胞へ酸素を運んでいますが、一酸化炭素が酸素の変わりに
血液中のヘモグロビンと結合してしまうため血液が酸素を運べなくなります。
細胞へ十分な酸素が届かないので心臓が心拍数を上げるので血圧も上昇します。
同時に一酸化炭素は悪玉コレステロールを取り込むので動脈硬化が進行します。
その他にもタバコが引き起こす問題点がいくつもあります。
例えば服用中の薬の効果を邪魔したりします。
特にβ遮断薬の降圧作用を減らし効果を半減させてしまいます。
また喫煙の影響により心肺機能や運動能力まで低下させてしまいます。
さらに受動喫煙といって周囲の人も煙を吸うので同様の影響を与えてしまいます。
なんと言っても最大の問題は、発作の危険性が高まることです。
目覚めてすぐの空腹時や興奮状態の時にタバコを吸うと
狭心症や心筋梗塞を起こす引き金になるので注意が必要です。
スポンサーリンク喫煙が高血圧の原因となっている以上、本気で治療したいのなら
キッパリと禁煙することが必要なのは言うまでもありません。
しかし、ニコチンには強力な依存性があるので簡単には辞められません。
タバコを吸うと脳内でドーパミンという物質が生成されるので
気持ちが落ち着いた気分になったり快感を得られる感じがします。
しかし、その作用はすぐに低下してしまい長続きすることはありません。
その作用が効かなくなると身体がニコチンを欲しがってしまいます。
このように強力な依存性がエスカレートしてしまうので
辞めようと思っても、なかなか禁煙できないのが普通です。
このような禁断症状を克服するために色々な方法がありますが
高血圧と診断された以上、確実に辞める方法を選択するのがベストです。
ネットで調べたり本を購入しても、自分の意思で辞めれる人は
ほんの一握りしかいないのが現状ですから遠回りはやめましょう。
専門のカウンセラーのいる禁煙外来を受けている病院に行くことが近道です。
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